スペインへ行きたいと思ったきっかけ。
それは、バスク地方にありました。
フランスとスペインの国境近くに存在しながらも、独立した民族意識を持つこのエリア。
(言葉は、スペイン語以外にバスク語!)
そしてなにより、類まれなる「美食エリア」としても知られております。
ピンチョスの本場、煮込み料理、女人禁制の男だけの集まり「美食倶楽部」…
ああ、絶対行きたい!
もちろん同じエリア(ビルバオ)にあるグッゲンハイム美術館も目当てですが、
念願かなっていざ、飲み食いバスクへ!


サンセバスチャン

●ピンチョス天国の店「BERGARA」

まず行きたかったのは、先代から55年続く老舗というこのお店。
バスク名物・ピンチョスが自慢らしいが、
うわさにたがわぬ充実の品々がカウンターにズラリ!
う〜ん、なんて美しいの!お皿をもらって、好きなものを各自でとります。
基本的には、薄いカリカリバゲットの上に具がいろいろ乗っているらしい。


お皿上から時計回りに、「トマト、アンチョビ、ゆで卵に海老のせ」
「きのこ入りにんにくオムレツ」「いわしの酢漬け、野菜のカポナータにバルサミコ」
「赤ピーマンのトマト煮に青ピーマンのかざり」「クリームクロケット」
「ブルーチーズのクリームにカリカリのきのこソテーとピクルス」
「蟹のマヨサラダにスモークサーモン」(すべて1個180円〜)


カウンターにいる気のいいオッサンがにこにこしながらすすめてくれます。
オールスペイン語なので、言ってることはまったくわかりませんが…。
そして隣の席の老夫婦が頼んでいたコレに心を奪われ、
即効で「同じのください!」と追加。


「ホタテ貝入りホワイトソースにチーズをかけて焼いたサクサクのパイ」
これは注文からつくるので温製ピンチョスです。
言葉ができれば、もっとあったかいものも食べられたんだろうな〜。
ああ、くやしい!


●ほとんど生ハムの森「LA CEPA」

店に入ると、まず天井から吊り下げられた数百本(?)の生ハム塊に驚愕。
奥には座れるレストランもあるんだけど、あえてカウンターに陣取ります。


まわりの人が食べているものなどチェックしつつ、
まずはキリッと冷えたカヴァ(460円/フランスで言うシャンパン)でカンパーイ!


ジェスチャーと「ハモンイベリコ!」の一言だけで、
イベリコの生ハム(3000円)を切ってもらう。
うううーん、この美しい照り!すばらしー!


日本ではイベリコ豚が大流行で、
出荷量と輸入量が折り合わないような「偽イベリコ」(というか1/16でも血統があれば
「イベリコ」と名をつけて出している)が氾濫しているからこそ、
スペインの専門店で食べてみたかったのよね。むふふ。
これはもちろんワインでしょ、というわけで「ハウスワインください!赤で!」と注文。
(大きなタンブラーグラスにたっぷりで1杯180円!安っ)
ああ、来てよかった〜!


それと、カウンターに並んでいた美味しそうなキノコ(旬ですね!)を注文。
これも手振りで「炒めて〜」とお願いしてみた。
すると出てきたのが、キノコのにんにく炒め+卵黄添え。


ら、卵黄…私が卵を愛しているのを知っているのかしら!?
もちろんそんなわけはなく、こちらではベーシックな食べ方のようです。笑
たしかに、にんにくとキノコ独特の香りを楽しみつつ、
歯ごたえのあるキノコに濃厚卵黄をからめて食べるとますます美味しさアップ!
超高級品きのこ(ほとんど松茸?)だったらしく、一皿2800円!


たっぷりの自家製サングリア(530円)の美味しさにも感動…
その後、別の場所でも呑みましたがまったくの別物だね〜。


なんというか、味にトゲがまったくなくて、
スパイスが入っているのかふんわりいい香り。
ショーケースに並んだ大きな揚げ物(生パン粉をつけた状態で並んでいる)から、
「生ハム入り」「ラマンチャチーズ入り」「アンチョビ入り」を選ぶ(各300円)。


こちらのクロケットは、基本的にじゃがいもじゃなくてクリームコロッケなのね。
熱々のカリカリをいただきます。んー、ワインもう1杯!!


●3軒目のデザートバル
「はー、食った食った」と言いつつ表に出て、
「コーヒー飲みますか〜」と適当な店に入る。
甘党のNくんが「デザート食べたい」と言い出し、
店のおっちゃんに「オススメはなんですか?」と聞いている。
そして出てきたのが、サクサクのパイにたっぷりのアーモンドクリームが入ったもの。
チョコレートソースがかかっていて超濃厚!(400円)


私はあんまり甘いものに興味がないのですが、バスクはお菓子も有名どころ。
少しだけ味見してみたら本当に美味しかったです。
これがもう、苦いエスプレッソ(120円)と合うったら…。


この店は普通にバルなので、カウンターにはもちろんピンチョスが並んでいた。
冷蔵庫には、口にレモンをはさまれたかわいい魚くん。


●午前のセルベッサバル
サンセバスチャンは港の町。
朝からぶらぶらと散歩して海を見に行くと、ボードを持ったサーファーがいた。ほほー。
わりと大きな波がたっているので、「いつ海に入るのかな」と見守っていたら、
なぜか砂浜を横切っただけで帰っていきました。え?ただの散歩??


たいしてやることもなくヒマなので、
海の帰りにバルに寄り、午前中からビールとピンチョス!


昨日の店と違って、かなり豪快なつくりのピンチョスになっております。
やはり、「BERGARA」とかは特別店なんだろうな〜。
ブロックのツナ+アンチョビ+オリーブ+ピクルス、
超豪快なバゲット+チョリソ(コレすごいね!笑 各150円)。


ビルバオ

●オッサン御用達の煮込み専門バル「RIO OJA」
フレンチでも、焼き物より煮こみ系が好きだ。
そしてビルバオに「煮こみ専門バルがある」と聞いて、ぜひ行きたかったのがココ!


なぜかやたらに道に迷ってしまい、全然たどりつけなかったのですが、
(Nくんは途中からあきらめモードでしたが、私がゆずらず)
「居酒屋のことはオッサンに聞けばわかるはず!」と、
道行くおじ様方をつかまえて「hola(こんにちは)!RIO OJA(店名)!」と連呼する。
すると、最初は「?」という感じだったのが、「オー、RIO OJA!知ってる知ってる!」と、
「△□●×□●…!!」と説明→でもよくわからず。これを10人くらい…。
その甲斐もあって、ついに到着。
さすがにNくんも「執念だね…」とあきれていらっしゃいました。おほほ。


まずはテーブルについて、地酒の微発砲ワイン「チャコリ」(1200円)を呑みます。
何気にラベルが素朴でかわいいのう。


それと前菜に、ホワイトアスパラのアリオリ(にんにく)ソース(750円)。
カウンターには、煮込みが入った鍋がズラリと並ぶ。
珍しく店員さんに英語が通じたので、中身を説明してもらいつつ吟味。


結局、ハツとレバーとキドニーの煮込み(450円)、
豚足のぶるぶるトマトソース煮(450円)。


タラのピルピル(1000円/バスクの名物料理。鍋にたっぷりのオリーブオイルを入れ、
みじん切りにしたニンニク、パセリ、唐辛子を炒めた後、さっと湯通ししたタラを加え、
絶えず鍋をゆすりながら弱火でゆっくり煮たもの。
オリーブオイルがタラの油と合わさって乳化してそれがソースとなる)、
オーソブッコ(仔牛のすね肉)と野菜の煮物(1000円)。


全体的に、ちょっと塩が強い印象ですが、念願が食べられて満足!


●立ち飲みピンチョスバル「XUKELA」

「RIO OJA」の真横にある店。
満員に近いくらいの人がぎっしり立ち飲みしており、
わいわいと活気がありますな。Nくんは「パリっぽい」と言っていた。


実は、「全国ピンチョスコンクール」入賞の人気店らしい。
またもやカウンターには美味しそうなピンチョスがいっぱい!


生ハム+ピクルス、山羊のチーズ+トマト、ブルーチーズ+生ハム、
鶏のとさか(ゼラチン質でぶるぶる)+バルサミコなどなど。
ズッキーニ+フォワグラ、タラ燻製などもあったみたい。


ちなみにすべて1個180円。赤ワインを呑みつついただきまーす。

 

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