2007.6.16〜6.19
金曜に突然思い立って、翌日土曜からくるりと3泊4日の旅行に出ることにする。
「温泉1泊」のはずが、「月・火休めば、タイにも行けるかも…」と暴走し、
翌日出発(!)のバンコク行きチケットを手配するが帰りの便がとれず断念。
結局、ずーっと行きたかった「しまなみ街道」+「7年ぶりの香川」になりました〜。
目当てはもちろん、うまいもの食いだおれじゃー!!!

16日(土)
8:13東京発のぞみに乗って、まずは福山へ。
そこからJRで尾道駅へ向かう。
「いい天気!おなかすいた!」というわけで、
まずは駅前&海沿いの掘っ立て小屋定食店「しみず」へゴー!


店に入るとすぐ、大きなショーケースの中にズラリとおかずが並んでいる。
「おかず、いるなら選んでね〜」とやさしそうなおかみさん。
なすとカボチャの煮物、メバルの煮つけ、
それに「穴子ありますか?」と聞いたらまだ焼けてないとのことなので、
できあがっていた穴子の太巻きをお願いすることにした。


店の中を通って裏のテラス(?)席につき、
温めなおしてもらったおかずを前に、ポカリの空きペットボトルに入った冷たい麦茶。
んー、なすの煮物が妙にうまー。
穴子巻きも、すし酢がたっぷりからまったご飯がピカピカ。


うしろの席の常連さんらしきオネエサンは、1杯目から焼酎だそうで。笑
たしかにお酒に合いそうなおかずよねー。
これまたやさしそうなご主人がたまにひっくり返しに来る、
屋外七輪の魚もうまげ!! 


「魚、食べ終わったら骨とちょっと身も残してね。スープにして飲むとおいしいから」と、
おかみさんが煮付けの骨を食後に回収して行く。
しばらくすると、丼に入った骨スープ登場!


飲んでみると、あまりにもダシの味がしっかりしているので、
「美味しい〜。ラーメン用のスープを入れてるのねー」とつぶやくと、
「スープじゃないよ。お湯だよ」とおどろきの一言!
おどろいていたら「比べてみる〜?」とお椀に入れたラーメンスープをくれた。
これもうまいが、たしかにまったく系統の違う味なのね。びっくり!


一息ついて、尾道散策へ。
目的はただひとつ……そう、尾道といえば「映画」でございます!!
大概のことに関心を示さないくるりですが、
(この旅行も、たぶん新幹線に乗るまでどこに行くのかわかってなかった)
唯一、自分から乗り出してくるのが映画(とゲームとビール)のこと。
尾道といえば、小津!そして、大林宣彦大先生映画のロケ地〜!


まずは、マットーな記念館がある小津コレクションを見に行く。
茅ヶ崎の小津監督の常宿へ行ったときも思ったけど、
やっぱり、この人自身が恐ろしく絵になる感じよねー。
通りかかったアイスキャンデー屋で、昔ながらの棒が斜めに刺さったみかんアイス。


歩いて数分の、大林宣彦資料があるという「29musse」へ。
あれ?でも開いてない?
トビラに貼ってあった携帯電話番号に電話してみると、
「30分後に開けに行く」という返事なのでとりあえず近くの尾道ラーメン「朱華園」へ。


この店は、檀一雄が「こんなうまいラーメンがあったとは」と言った名店らしいですよ。

背脂がっちり、鶏がらベースの醤油味。
(あれ?尾道ラーメンって、魚ダシじゃなかったっけ?)


「29musse」に戻ってみると、もう開いていた。
入り口にある和室では、白髪の男性が畳の部屋で絵を描いている。
声をかけると「大林さんの資料は上」と促されたので、
狭く古い階段を登ると…おー!なんじゃこりゃって感じの立派な梁がある天井裏。
そこに、1000点近くの大林グッズが並んでいる。
当時のポスター、チラシ、パンフ、河合その子が表紙のアイドル雑誌、83年のキネ旬!!


実は私はあんまり大林映画を観たことがないんだけど、
映画の仕事をしているくるりにとっては「日本映画を観るきっかけになった人」だそう。
「中学生のときに大林映画を初めて観て、日本映画おもしろい!って思った。
でも高校生になって、あれ?って。この人の映画って、そうとう気持ち悪いよね。笑」。
たしかに、「初潮をあらわすのに、スカートから赤い糸が一本…」とかねー。


見終わって、先ほどの男性に声をかけると、建物内を案内してくれることになる。
実はここ、外観だけ改装してあるけど、相当古い大きな蔵らしいですね。
ふすまを開けるたびに、貴重な日本美術品やアンコールワット関連資料などがわんさか!
いったい何者?とその人自身の話を聞くと、経歴が面白すぎでした。
フランスで生まれ育って、日本の電通とヤマハでがっちり働き、
退職後は東南アジアやらアフリカやらで絵画展をやって、
今は尾道に住んで美術収集をしつつ、
尾道に個人映画館や個人美術館をつくっている…って、趣味人すぎ!
ちなみに「個人的には、大林さんに興味ないけどなりゆきで」ってのが一番面白かったな。


駅まで、ふらふらと尾道散歩。
一応は『ふたり』のロケ地だった坂道を探すのが目的だったんだけど、
私としては路地散策やシビれる看板探しのほうが目当て!


3時過ぎに駅近くの駐輪場へ行き、レンタサイクルを借りる。
かごつきのマウンテンバイクで、レンタル料は保証金込み1500円。
これで、小さな6つの島が連なるしまなみ街道を渡るのです!
マウンテンバイクごと船に乗って、一つ目の島・向島へ。


梅雨時だというのに、一向に雨の降る気配はなくほどよく快晴!
久々のチャリンコだけど、勢い良くこぎだすと気持ちイイー♪
延々と続く海沿いの道や、大きな橋などをぐんぐんこぎまくり、
(ほとんど誰ともすれ違わない。笑)
2〜3時間たったところで薄暗くなってきたので、
生口島のフェリー乗り場で自転車を乗り捨て返却することにした。
あー、疲れた!でも楽しかったな〜。


国道から1時間に1本のバス「しまなみライナー」に乗り伯方島へ。
バス停から旅館に電話して、車で迎えに来てもらう。


今日のお宿は、「光藤荘」という小さな旅館。
ずーっと前から来たかった念願の宿でございます。
まずは、大きめの家族風呂にザブーンと入って汗を流す。
あ〜、心地よく疲れたわん。


浴衣に着替えて、冷えまくったラガーでカンパーイ!
ひさびさの畳と、窓から入ってくる風が気持ちいいな。
さあ、超楽しみにしていた夜ごはん!

まずは、くらげとキュウリの酢の物、焼き茄子、かつおたたき(薬味たっぷり!)、
大皿に乗った真鯛のお刺身。んー、どれもこれも素朴な港町のおかずって感じで美味。


オバちゃんが持ってきてくれたのは、鉢に入った山盛りの海老。ピョンピョンはねてます。
「おおー」と思っていると、
「半分は刺身がええね」といいつつ目の前でバリバリと殻をむいてくれる。


こーれーが甘くてトロトロ、ねっとりした舌触りがたまりません!きゃー!
半分は塩焼きか天ぷらにできるというので、天ぷらにしてもらうことにしました。
そして実は、くるりは海老が食べられない(!)ので、
そのぶんは下げてもらって他の料理に変えてもらうことにする。


お次に出てきたのは、鯛の塩焼き(小さめだけど、ひとり一尾!)。
うーん、身がしっとりしててウマ〜。かぼすをドバッとかけていただきます。
そして「このへんで、ウニ食べられるとこないですかねー」
「ウニは高いけねえ。なかなかないねえ」なんてしていた先ほどの会話を受けてか、
オバちゃんが「特別出演〜」と言いながら持ってきたのは箱ウニ!


「海老のかわり。コレは食べられるよね(広島弁にて)」と言われるが、
もちろん私しか食べられないので全部いただく。笑 くるり、ごめんね〜!ふはは!


うにを食べていたら、「これは日本酒でしょ!」というわけで、
テーブルに広がる焼き茄子や刺身もつまみつつ、四国のお酒「金陵」をグビリ。
そして、「はい、どうぞー」と大量のサザエのつぼ焼き。
キモ…キモがたまらんですばい!(なぜか博多弁)


「ハイ、お待たせー」と出てきたのは、先ほどの海老の天ぷらとタコの天ぷら。
刺身で食べられる海老はぷりっぷり。タコもコリコリ。熱々でサクサク!


塩で食べていると、「あ〜〜、ビール呑みたいね」とビールに戻る。
きゃー、もうどうしてくれよう!


しばらくして、かなりおなかがパンパンのころに電話がなり、
「茶碗のごはんとおにぎり、どっちがいいかって」。
…もちろん、おにぎりでお願いします!!
運ばれてきたのは、俵型ににぎられたあたたかいおにぎりと、黄色いたくあん。
それに、お吸い物。さらにシメには大きな(ひとり1/4個?)メロン。


うはー、参りましたわ。これで1泊2食7000円ってすごすぎるわよね。
『世界遺産』(ブラジルの回だったのに!)が映らないのに憤慨しつつ、
あったかい緑茶を飲みつつ、久々に『世界ふしぎ発見!』を見つつ、
歴代のミステリーハンターについてくるりと語り合う。
やっぱり竹内海南江さんが一番だよねー。

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